AI面接ができる採用管理システム(ATS)とは — 「面接官を助けるAI」と「面接をするAI」の違い
公開: 2026/07/26 執筆: QRUU 編集部
採用管理システム(ATS)の「AI面接対応」と書かれた機能は、大きく2種類に分かれます。ひとつは面接官の作業を助けるAI(書類の絞り込み・書き起こし・評価コメントの下書き)、もうひとつは面接そのものをAIが行うものです。前者は面接の実施時間を減らしませんが、後者は減らします。検索結果では同じ言葉で並ぶため、導入後に「思っていたものと違った」となりやすいのがここです。
「AI面接対応」と書かれていても、中身は2種類ある
採用管理システムを比較していると、多くの製品に「AI」「AI面接」「AI面接アシスタント」といった記載があります。ところが、この言葉が指しているものは製品によって大きく違います。
大きく分けると、①面接官の作業を助けるAIと、②面接そのものを行うAIの2つです。検索結果や比較記事では両方が同じ「AI面接」という言葉で並ぶため、製品ページを読んだだけでは区別がつきにくくなっています。導入してから「面接の負担は変わらなかった」と気づく原因の多くが、この取り違えです。
① 面接官を助けるAI(アシスタント型)
面接は人が行い、その前後の作業をAIが軽くするタイプです。採用管理システムに組み込まれている「AI」は、多くがこちらにあたります。
- 応募書類の絞り込み・要約
- 面接の録音の書き起こしと要約
- 評価コメントの下書き作成
- 候補者へ送るメール文面の作成
向いているのは、面接の実施自体は回っているものの、記録・共有・振り返りに時間がかかっている場合です。一方で、面接に人が出る時間そのものは変わりません。日程調整の往復も残ります。
なお、この種のAI機能は上位プランや別料金のオプションとして提供されることがあります。検討時は、標準機能なのか追加費用がかかるのかを確認してください。
② 面接をするAI(代行型)
AIが候補者と直接やり取りして、一次面接そのものを行うタイプです。候補者は都合の良い時間にブラウザから受験するため、日程調整がなくなります。ここではじめて、面接に人が出る時間が実際に減ります。
代行型はさらに、決められた質問に候補者が一方的に答える「録画型」と、回答に応じてその場で追加の質問を組み立てる「対話型」に分かれます。この違いは得られる情報の深さに直結するため、「AI面接とは?」の記事で詳しく説明しています。
注意点もあります。合否の最終判断は人が行う前提の仕組みであること、そして替え玉やなりすましの本人確認までは保証されないことです。深掘りによって回答の具体性・一貫性を確認する、という現実的な効果で判断してください。
自社にどちらが必要かの見分け方
「AIを入れる」ではなく「どの時間が足りていないか」から考えると、選ぶべき側がはっきりします。
- 面接の予定がなかなか埋まらない/日程調整の往復に時間がかかっている → ② 面接をするAI
- 応募は来ているが対応が追いつかず、連絡が遅れて辞退されている → ② 面接をするAI
- 面接は実施できているが、記録・共有・評価の言語化が追いつかない → ① 面接官を助けるAI
- 面接官によって評価の観点がばらついている → ①②いずれも効くが、質問を揃えられる ② のほうが直接的
両方が必要になることもあります。その場合は、一次面接を②で置き換え、二次以降の記録を①で軽くする、という組み合わせになります。
別々に契約するときに確認すること
②の面接をするAIは、採用管理システムとは別の単体ツールとして提供されていることが多くあります。この場合、2つの契約をまたいで運用することになるため、つなぎ目で手戻りが起きやすくなります。
- 面接の結果(評価・録画)が、採用管理システム側の候補者情報に自動で入るか
- 入らない場合、誰がどのタイミングで転記するのか
- 候補者の選考状況が2つの画面でずれないか
- 連携に追加費用や開発作業が必要か
ここが埋まらないと、「面接の時間は減ったが、転記と突き合わせの時間が増えた」という結果になりがちです。導入前に、面接が終わってから次の連絡を出すまでの流れを、実際の画面で一度たどって確認することをおすすめします。
QRUU は、対話型のAI面接と採用管理をひとつのサービスとして提供しています。面接が終わると、根拠となる発言を引用した評価レポートがそのまま候補者の情報として残るため、転記の作業は発生しません。
比較時に確認したいことのまとめ
- その「AI面接」は、面接官を助けるものか、面接そのものを行うものか
- 面接をするAIなら、録画型か対話型か(深掘りができるか)
- AI機能は標準か、上位プラン・別料金のオプションか
- 面接結果が採用管理システム側に自動で残るか、転記が必要か
- 評価の根拠(どの発言をもとにした評価か)を人があとから確認できるか
- 最終判断を人が行う運用になっているか
よくある質問
- 「AI面接アシスタント」と「AI面接」は違うものですか?
- 多くの場合は違います。「AI面接アシスタント」は面接官の評価コメント作成や書き起こしを助ける機能を指すことが多く、面接そのものは人が行います。AIが面接を行うタイプかどうかは、「候補者はいつ・誰と話すのか」を確認すると見分けられます。
- 採用管理システムを入れ替えずに、AI面接だけ追加できますか?
- 単体のAI面接ツールを追加する形であれば可能です。ただし面接結果が既存の採用管理システムに自動で入るとは限らないため、転記が必要になるかを事前に確認してください。手作業が残ると、削減できたはずの時間が相殺されます。
- AI面接の結果は、採用管理システムにどう残りますか?
- 製品によって異なります。評価スコアだけが残るもの、録画と文字起こしまで残るもの、判断の根拠になった発言が引用つきで残るものがあります。あとから「なぜこの評価か」を人が検証できる形かどうかが、運用上の分かれ目になります。
- QRUU はどちらのタイプですか?
- ②の「面接をするAI」で、方式は対話型です。あわせて応募者管理・選考状況の管理も同じサービスに含まれているため、AI面接ツールと採用管理システムを別々に契約する必要がありません。